マウスピース矯正治療で速くきれいな歯並びになるにはどうしたらいいですか?について解説します

みなさん ごきげんよう 尾島です。今日は患者様向けのお話しを致します。

マウスピースのアライナーの矯正治療で速くきれいな歯並びになるにはどうしたらいいですか?

皆さん、速く綺麗な歯並びになりたいですね。矯正治療と言うとすごく治療時間がかかる、というイメージがありますね。できればちょっとでも速く歯を並べていきたいと、そういうご希望分かります。

加速矯正治療や、スピード矯正という言葉を聞いたことがある方もいらっしゃると思いますがマウスピース矯正、インビザラインだったりとかマウスピースの矯正で速く歯を移動するためにはどうするの?ということについて今日お話し致します。

最後までご覧頂くと、マウスピース矯正で早く動く方法はねこういうやり方があるんだというのがわかりますのでぜひ最後までご覧ください。

加速矯正装置 オルソパルス(OrthoPulse)とマウスピース矯正

1つ目は、まず早くマウスピースの矯正できれいになるにはね、まず一つの方法一番簡単なのがこれなんですね。加速矯正装置というのがあります。スマイルイノベーション矯正歯科で使用しているのはオルソパルス(OrthoPulse)というものなんですけれどもこれは1日10分、5分上の歯、5分下の歯1日トータルで10分しようします。歯が動きやすい状態のコンディションにするための装置なんですね。

これはアメリカのFDA、さらにヨーロッパのCEマークを取得しているメディカルデバイスとして世界では販売されています。安全基準をクリアしているということです。

日本ではまだなかなか輸入されていないんですが、ドクターが自身の責任でこの装置良いよというのを了承を得て個人輸入して患者様にご提供するということはできます。オルソパルス(OrthoPulse)を使っている患者さんであればマウスピースの交換を1枚を3〜5日間で交換するとか、1枚で歯の移動する移動量を増やすとか、そういうことができます。(通常は7〜14日交換)

スマイルイノベーション矯正歯科では、2015年からオルソパルス(OrthoPulse)を使っています。JCO (Journal of Clinical Orthodontics)という論文、世界の先生が読む矯正の最新のトピックスがどんどん出てくる論文なんですけれども、そこで2016年に世界で一番初めにインビザライン矯正と加速矯正を併用して、3日間ごとにマウスピースを交換し、総治療期間を6ヶ月で終えた症例について、論文を発表しました。この論文には、スマイルイノベーション矯正歯科の先生たちと我々の師匠のRavi Nanda 教授(アメリカ)と、Schupp 先生(ドイツ)と一緒に発表させていただきました。その後、2018年に大臼歯の遠心移動をオルソパルスの新型を使用して行った論文を発表させていただきました。また2020年には抜歯症例の加速矯正についての論文もJCOに掲載していただき、世界的に英語論文を発表してます。

日本でも一番初めにスマイルイノベーション矯正歯科でオルソパルスとインビザラインを併用した治療を行ってきました。
少し早く動かしたいなと思う方は加速矯正装置、オルソパルス(OrthoPulse)というものを使用していただくマウスピース矯正が、まず一番わかりやすく歯が動きやすい方法かと思います。

歯型をとってから、早く始められるマウスピース矯正の方法は?

2つ目は、矯正治療をスタートするまでの時間ロスをなくす方法です。

インビザラインを始める時、どのようにマウスピースが届いて矯正治療をスタートするのか?をまずお伝えします。

インビザライン矯正を始める時には歯型(口腔内スキャン)を取ります。そのデータを、アメリカのインビザライン社というところに出します。インビザライン社では、これを分析のデータにして、先生に戻します。そのデータで先生が治療計画、例えば抜歯矯正にするのかとか、非抜歯矯正にするのか、大臼歯を後ろに送るのかとか、出っ歯の前歯をどのように下げるのかというのを決めていきます。さらに、矯正治療期間中、歯の移動をどの順番で、どの時期に行うか、などを決めます。これはインビザライン社さんが決めるんじゃなくて、ひとつずつの矯正歯科医院の担当の先生が決めるものです。

つまり、歯型を取ってから自動的にシミュレーションができるものではありません。皆さんの歯の移動シミュレーションは、皆さんの担当されている先生が一つずつ考えて作っています。病院によってみんなゴールも違うし、歯を移動する順番、アプローチもみんな違います。

そして、シミュレーションは一日、一回きりではできあがらないのがポイントです。ある程度のシミュレーションができてきてから、先生が修正するのですが、会社とやりとりをしながら、何日、何回もやりとりをしながら修正をしていきます。また、インビザライン矯正の場合は、治療の始めから治療のゴールまでのある程度1〜2年分の全ての歯の移動計画をこの時点で作成しますので、一朝一夕には終わりません!途中、どのように歯が移動してくるか、動きにくそうな部分はどうかなどを考えながら全てのステップを作成するので、少し時間がかかります。

そして、治療ゴール、治療途中の移動計画など、シミュレーションを確認して良ければ承認します。「この状態のマウスピースを作ってください」という承認のボタンを押して、マウスピースの製作を依頼するわけです。

そうするとインビザラインさんの方でマウスピースを製造開始されます。マウスピースは、3Dプリンターや、マウスピースをカットする機械、袋に詰める作業など、一つずつそれぞれの工程で作られていきます。

マウスピースが全て出来上がったら、日本に届けられます。インビザラインさんの場合は現時点では日本国内には製造工場はないため、海外から届きます。それから各クリニックに到着して、病院が患者様にご連絡をして到着しましたのでご予約をとっていただきます。これでいよいよマウスピース矯正が始まっていきます。

つまり歯型を取ってから、1枚目のインビザライン矯正を始める時には、だいたい2週間〜4週間くらいはかかるのではないでしょうか。

ここの期間を少しでも早くできないか?

それは何かというとインハウスシステムといって、自分たちのクリニックで我々のチームの歯科技工士さんが患者様のマウスピースを製造する方法です。

インハウスシステムのマウスピース矯正はなぜ早くマウスピースをスタートできるの?

① 治療計画を作成するソフト
インビザライン矯正では、決められたソフト(クリンチェック)を使って治療計画を作成します。先生は会社とやりとりをしながら、シミュレーションを作ってもらう必要があるので、数日かかります。

インハウスの場合は、ソフトが自由に選べます。スマイルイノベーション矯正歯科では、Nemo というスペインのソフトを使っています。このソフトは、口腔内スキャンデータとCTデータを重ね合わせて、詳細に治療分析ができる点と、歯の移動コントロールを、先生が直接操作してシミュレーションまで即時に作成できます。そのため、スキャンしてから当日に治療計画まで作成することも可能です。

② マウスピース矯正の歯の治療計画の作り方の違い

インハウスシステムとインビザライン治療の大きく違うところが治療計画の作り方です。インビザライン矯正は、ある程度始めから最後の位置まで移動計画と、マウスピースも全て製造してお渡しします。

インハウスシステムの場合は、1〜2ヶ月分の移動計画を作成します。2ヶ月ごとにスキャンして、ピッタリしたマウスピースを毎回作りながら、進めることができます。一度に治療計画を作成して、どんなに良い治療計画だったとしても、人間の生体はコンピューターのシミュレーション通りには必ず動くわけではありません。少しの誤差を、毎回確認してスキャンし、マウスピースを作製することができるので、無駄がないです。
長期のプランを作成するよりも、短期間のプランを作成する方が圧倒的に早いです。今、ここで動かしたい!という治療計画を毎回組み込むことができるのです。

実際に歯を動かしていて、短期間分立てた治療計画の方が、治療計画通りに歯が動くなと実感しています。誤差が小さいですからね。毎回軌道修正しながら進めていけるので、最終的にも治療期間の短縮につながると考えています。

まず細かいゴールのところに集中してマウスピースを作って万が一合わなくなったとしても2ヶ月後にもう一度歯型を取ってさらに治療のゴールに向かって高めていきます。

インビザラインの場合だとスタートからゴールまでマウスピースを製造しますが、インハウスシステムの場合はスタートからゴールまでの間に細かく修正するポイントがいっぱいあるんですね。

なのでより細かくより正確にマウスピースの適合を上げながらそれをさらにこのデリバリーがすごく速いので細かくどんどん治療計画を立てながらゴールに向かっていきます。

「加速矯正」というと、歯を速く移動させるなんて大丈夫!?と心配になる方もいらっしゃるかもしれませんが、この方法は、歯を無理に速く移動されているのではなくて、今までのマウスピース矯正の中の、時間ロス、誤差によって起こるロスを減らす方法なので、安全とも言えますね。

 

スマイルイノベーション矯正歯科では、加速矯正装置 オルソパルス(OrthoPulse )のご提供と、インハウスシステムのマウスピース矯正のどちらも行っています。速く綺麗に歯を並べたいなという時には、こういうアプローチも一つの方法なのかなと考えております。

ご結婚式や、イベントがある方、そういうものがない方でも、みんな誰でも速く綺麗な歯並びになりたいですよね。

マウスピースの矯正で早くキレイになりたいなという方、こういうアプローチがあるんだよというのを知って頂けると今日はすごく嬉しいです。

先生方もしくは患者様は見ていただいて早く綺麗になる時にこういう風にまず前歯だけ治してササッと並べてその後に奥の歯を並べていくとか、そういうアプローチだったりアレンジもできたりするのでひとつこんな感じでできるんだなというのをご理解いただけると嬉しいです。

最後までご覧いただきありがとうございました。

それではみなさんごきげんよう。

インビザラインあるある Youtube チャンネルの中でも動画でご覧いただけるのでみてみてくださいね。『早く綺麗な歯並びになるためにできることはありますか?インビザライン矯正』 ↓↓↓

マウスピース矯正中の歯の揺れについて解説します

皆さん ごきげんよう、尾島です。今日は患者様向けのお話しを致します。

矯正治療中の患者様からよくいただくご質問で、「インビザラインを始めて歯が揺れるようになりました。心配です。大丈夫でしょうか?」というご質問があります。

歯が揺れてきたら心配ですよね。お答えしていきます。

まず矯正歯科治療というのは、歯のみを動かすわけではありません。歯そのものは変わらないんです。ただ、周りの骨の形が移動と共に変わってくるわけです。

歯の位置が変わるので、歯の場所が変わっているとか 、形が変わっている感じがあるんですけど、実は矯正治療ではワイヤー矯正でもマウスピース矯正でも、歯にグーッと矯正力が加わります。力がかかって歯が押されると、押された側に接している骨は「充血」を起こします。充血によって、破骨細胞が出現して押されている側の骨をどんどん吸収して、そこに歯が移動していきます。

一方、元々歯があった押す側の骨と、歯の間には空間が開きます。歯が動くと、空間側には骨をどんどん作るための骨芽細胞が出現して、骨を作っていきます。

これを繰り返しながら、歯というのは動きます。
これを「骨のリモデリング」と言います。

つまり矯正歯科治療というのは、歯を動かすイメージがありますが、実は骨の形を変えていくことでもあるのですね。

歯が揺れると「歯が弱くなってしまったの?」「歯が溶けてしまったの?」なんて考えてしまったりしますが、そうではありませんのでご安心ください。

歯を押す側に骨が作られる時には、始めは柔らかい骨ができるんです。
その時にはまだ歯がグラグラします。

ワイヤー矯正とインビザライン矯正では、歯の揺れ方に差があるの?

マウスピース矯正の場合は、ご自身でマウスピースの取り外しを行います。マウスピースを装着している時には気づかないのですが、取り外す瞬間や、マウスピースを外して食事をする時には歯を固定するものがないので、とても歯が揺れていると感じやすいです。それで驚く方が多いですね。

ワイヤー矯正の場合は、ワイヤーで全ての歯が繋がっていて固定されているため、歯の揺れについて気づきにくいのですが、実はワイヤーを外した時には驚くほど歯がグラグラしている場合が多いです。ワイヤー矯正治療に比べると、マウスピース矯正の方が歯にかかる力がコントロールされている(1枚のマウスピースで0.25mm程度の移動となっています)ので、動揺する程度も小さいと言えますが、どちらにしても歯が揺れると心配になるものなので、今回のお話で少し安心していただけると嬉しいです。

矯正治療中の歯の揺れに対して注意することはありますか?

矯正治療の食事について気をつける点があります。すごく硬いものを噛んだりなどすると歯の揺れがひどくなったり、それにより痛みがでたりすることがあります。マウスピース矯正はマウスピースを外して何でも噛めるという点は良い点でもありますが、あまり硬いものは注意して噛んでくださいね。

あと氷を噛むクセがあるとかそういう人もちょっと危険ですね。

あとは、歯が揺れるのを気にして、指で揺らしたりするのも良くないので、それはしない方がいいかと思います。

どちらにしても、矯正治療中の歯の揺れについては心配ありませんよ。というとこだけ覚えていてください。

最後までご覧いただき、ありがとうございました。
それでは みなさんごきげんよう。

歯の動揺について、動画でも解説していますので見てみてください↓↓↓

 

マウスピース矯正治療を始める前のプレオルソの5つの効果とは!

みなさんごきげんよう、尾島です。今日は患者様向けのお話しをします。
お子さんの矯正治療はいつから始めたらいいのか?みなさん知りたいですよね。
スマイルイノベーション矯正歯科では、初めからアライナー、マウスピース矯正をしない場合があります。その時には、プレオルソという矯正治療方法をおすすめしています。

プレオルソを使うと何が良いのですか?

まずプレオルソというのは、商品名ですね。大塚先生が開発されたものです。
10歳以下のお子さんに使うことが多いです。

“プレ”というのは、「前」という意味で”オルソ”というのは、「矯正」という意味なので、”矯正前の”という意味なんですね。プレオルソというのは、混合歯列期、永久歯と乳歯が混ざっている時に向いているもので5つの効果があります。

1つ目は、咬合誘導をしてくれます。ここに永久歯が生えてきてくださいねという咬合誘導が一つ目の目的です。マウスピース矯正のように、一本一本の歯をしっかり掴むわけではないので、生え途中の歯があっても問題ありません。

2つ目は、舌癖ですね。悪習癖と言って、悪い癖があるんですよ。ベロを出してて前歯が広がったりね。舌はここですよという風に舌のポジショニングを決めてくれるのが入ってるのでこの装置の中に舌癖を治す、つまり開口だったり、お口が閉じにくいのも治してくれるというのもあります。

3つ目は、鼻呼吸ですね。どういう事かというと、これは口輪筋といって口の周りの筋肉を閉じる練習をする事によって、お口が閉じる、鼻で息をする、つまり鼻呼吸のトレーニングをするという効果があります。これも凄く良いですよね。
小さい子で、テレビを見ている時に口がぽかーっと開いている子をよく見ます。これは実は歯並びにも影響すると言われています。口が開いている=口呼吸が癖になってしまうので、よくありません。口を閉じるための口輪筋も緩んでしまうので、小さい頃から治しておくことをおすすめします。

4つ目は、咬合挙上してくれます。小さい時って下顎が小さいんですよ。だから深噛みになってしまいます。ですがプレオルソを入れるとディープバイトを改善、咬合挙上と言いますね。深く噛んでしまっている時があります。何でかというと上顎の骨が先に成長して、下顎の成長のピークって遅いんですよ。それをプレオルソに入れると咬合挙上してくれてそこで歯が生えてきてバイトがしっかり噛んでくるという風になります。

5つ目は、永久歯が萌出するスペースを確保してくれます。乳歯が抜けたりすると対合歯が生えてきたりします。ですがプレオルソは咬合面を覆ってくれているので、つまりこの萌出するスペースを確保してくれているんですよ。

そう思うとプレオルソってどうですか?

夜間のみの使用ですよ。寝てる時だけ付けるんです。

お母さんとお父さんも楽でしょう。あと患者さんも楽ですね。

学校に行く時は装着しなくて良いんです。

だんだん矯正の装置に慣れる練習にもなります。歯の表面に装置が付いたりはしないですあとやはり虫歯予防効果もありますね。装置が付いてないしアタッチメントも無いのでね。

なのでやっぱりお子さんには凄く良いと思います。

 

プレオルソとアライナーの違いはなんですか?

アライナーというのは、歯を細かく動かして、ビシッと並べるものですね。
逆にプレオルソっていうのは、アライナーみたいにビシッと並べたりするのは出来ません。
なので目的が違います。

プレオルソというのは”Pre Ortho”矯正前に準備をする物、咬合誘導が主たる目的です。
アライナーというのは”Alignment”つまり歯を並べるのが主たる目的で使っております。萌出途中の歯がある場合には、頻繁にアライナーが合わなくなったり、萌出を止めてしまう可能性もあるので、注意が必要です。

お子様の時にプレオルソをやっておけば、大人になって更に矯正したい時の難易度は下がりますか?

それは下がる可能性があります。矯正前のプレオルソをしていて矯正中にもっと大変なことになっちゃったとなったらやらない方がいいですからね。それをすることによって、本格(成人 / 二期)矯正になった時に患者さんも楽で、お母さんも楽だと思います。なのでいいことは多いですよ。

特に、口腔内に関する悪習癖が取れている状態というのは、矯正治療をする時にとても重要です。
舌の位置だったり、鼻呼吸についてが、自然とできている状態にしておくことで、綺麗になった歯並びも長持ちすると言えます。

プレオルソ、子供の歯列矯正は何歳ぐらいから検討した方がいいんですか?

まず混合歯列期っていつかというと6歳ぐらいからなんですよ。下顎の前歯が生え変わってくる時ですね。上顎の前歯が7歳とかですね。

反対咬合だったら、すぐプレオルソだったりとかね。
6~7歳ぐらいから少しずつ始めるのがいいんじゃないかなと思います。

お子さんの成長は個人差が大きいです。ですのでまずは定期検診から始めて、ここぞという時に矯正治療が始められるように準備しておくことがいいのではないかと思います。当院でも決して全員の患者様が6歳とか7歳とかからは矯正治療をスタートしませんし、おすすめもしません。この頃は定期検診をして、歯磨きの練習とか、歯医者さんに慣れるのがおすすめです。なのでお母さんが矯正治療をしていると良い教育になります。お母さんの矯正治療の診察の時に一緒に連れてきていただくと、まずはイスに座ったり、写真を撮ったり、慣れていくと「自分もいつか歯並びを綺麗になるようにするんだな!」と気づいてくれたりします。

決して早い時期の矯正治療が良いわけではないので、まずは矯正専門の歯科医院にて診察をしていただくと良いと思います。

最後までご覧いただき、ありがとうございました。

それでは皆さんごきげんよう。

インビザラインあるあるYoutube  ▶️『 マウスピース矯正治療を始める前のプレオルソの5つの効果とは!』動画でもご覧いただけます

マウスピース矯正治療を成功させるために重要こと① 【フェイシャルパターン】

今日はマウスピース矯正治療を成功させるために重要ことについて何回かに分けて解説していきます。マウスピース矯正だけではなく、どのような治療でも、「医院やドクターによって考え方や治療方法が異なる」ということはよくあると思います。それによってどこに通ったらいいのか?迷う患者様も多いと思います。

スマイルイノベーション矯正歯科・新宿のマウスピース矯正は、どのようなことを考えながら治療をしているのか?についてお話ししていきます。

マウスピース矯正治療を成功させるためには、ただ歯型を取って、マウスピースを装着するだけではありません。まずは矯正治療のための検査、分析、診断が必要になります。その中でまず考えられるのがフェイシャルパターンです。

マウスピース矯正治療を成功させるために重要こと
基本①【フェイシャルパターン】

マウスピース矯正治療を始めるにあたって、我々は歯列より先に顔面骨格タイプを考える必要があります。顔面骨格タイプを分類することで治療の大まかな道筋を立てることができるからです。

外科矯正の世界的権威である菅原準二先生によると、顔面骨格タイプは9つに分類することができます。この9つは、顔の長さと下顎の位置の組み合わせで分けられ、それぞれ短顔、標準、長顔、と下顎後退、標準、下顎前突の組み合わせで考えることができます。

1短顔 下顎後退

2短顔 標準

3短顔 下顎前突

4標準 下顎後退

5標準 標準

6標準 下顎前突

7長顔 下顎後退

8長顔 標準

9長顔 下顎前突

フェイシャルパターン, facial pattern 分類

これら9つの分類に対し、それぞれ治療のアプローチが異なります。顎顔面形態をこの9つに分けてスクリーニングすることで、外科手術によるアプローチが必要かどうか、抜歯が必要かどうか、どのように下顎の位置や歯列を動かすかなど大まかに検討することができます。

またこの分類では、アウトカムシュミレーションは標準型にのみ適応され、外科矯正は標準型から離れているほど外科手術が適応されます。

したがって顔面骨格タイプがどこの分類に入るかを把握していると、治療の規模や流れをイメージできるので、患者様にも顔面骨格タイプを共通認識を取っておくとよいです。

短顔

顔の縦の長さが標準に比較して短い場合です。噛み合わせの傾向としては過蓋咬合であったり、噛み締めが強い場合があります。咬筋に力が入りやすく、エラが張っている場合が多いです。例外はあります。
短顔の場合は機能的に不具合を感じ自覚することは少ないかもしれませんが、噛み締めが強く歯が磨耗している場合があり、上下の臼歯の噛む面が極度に削れている方は注意が必要です。

長顔

顔の縦の長さが標準に比較して長い場合です。噛み合わせの傾向としては、咬筋が発達していない場合が多く、口輪筋も緩んでいる場合が多いです。機能的には、口呼吸の方が多く、口が常に空いている、口が閉じにくい、口を閉じるとおとがいの部分にシワができる、などです。
開咬の歯並びの方は長顔の傾向が多いです。長顔を治療する場合には、骨格性の長顔なのか?骨格の長さは標準だが、噛み合わせの位置で下顎が後方にずれていることで噛み込めなくなっていることで全体的に長顔になっているか?のどちらかを診断する必要があります。
歯並びの矯正歯科治療だけで治すことができるのか?それとも骨格的な問題がある場合には外科矯正の併用が必要なのか?について診断していきます。

下顎後退

下顎は上顎に比べて後方にある場合です。この場合はいわゆる「出っ歯」と患者様が感じやすい歯並びです。重度の下顎後退の場合は上下の前歯が噛み合わず、下顎が後方に下がることで顎関節に負担がかかっていることが多いです。
顎に負担がかかると、朝起きた時の顎のだるさや、口の開け閉めの時に顎が鳴る、顎が痛くなる、などの症状を自覚することがあります。

下顎前突

下顎は上顎に比べて前方にある場合です。この場合はいわゆる「反対咬合 / 受け口」の傾向になります。前歯については、上の前歯よりも下の前歯の方が前方にあり、笑った時に下の前歯が見えやすい場合です。

それぞれのフェイシャルパターンについて特徴をまとめてみました。
これらの組み合わせによって、フェイシャルパターンは大きく分けて9パターンになります。標準に近いほど歯並びの矯正歯科治療だけで改善できる可能性が大きいです。標準がから離れるほど、骨格性の不正咬合である場合が多く、外科矯正の併用が必要になる場合もあります。

スマイルイノベーション矯正歯科・新宿では、顔貌形態の分析に3Dフェイシャルスキャナーを導入しました。(銀座さくら矯正歯科にて)2秒の撮影時間で3Dイメージを撮影することができ、マウスピース矯正治療の分析に利用しています。
ご興味がある方は、受付までお声がけくださいね。

↓こちらの動画の後半で、Ray face を使った3Dフェイシャルスキャンの様子を公開していますので参考にしてください。

マウスピース矯正はどのような流れで矯正治療が始まるの?解説します

ごきげんよう尾島です
今日は、インビザラインあるある患者様向けなんですけれども
マウスピース矯正ってどんな感じで始まるの?というご質問が多いので、それについてお答えします。

矯正歯科治療て少し未知ですよね?全員の方にとって身近な治療ではないかもしれません。ご家族や、ご友人などで矯正歯科治療の経験をしている方が近くにいらっしゃる場合には、矯正歯科治療が当たり前に感じることもありますが、周りに矯正治療をしている方がいない場合には、なかなか矯正歯科治療に触れる機会が少ないです。

最近では、ワイヤー矯正を歯の表側につけて矯正治療をする方も以前より少なくなってきて、裏側のワイヤー矯正や、透明のマウスピース矯正を選択される方も増えてきました。それぞれ「矯正中です」と言われなければ矯正装置は目立たないため、気づかれにくいですよね。

矯正治療を考えている方のほとんどが「初めての矯正歯科治療」の方が多いので、今回は矯正治療の流れをおらさいしておきましょう。

[初回] 無料矯正相談

まずスマイルイノベーション矯正歯科・新宿では、無料矯正相談を行なっています。時間は40分〜60分くらいです。
自分の歯が治るのかどうか?皆さんが気になるところです。

もしかしたら違う病院では、「マウスピースではあなたの歯並びは治せませんよ」っていうお話された方もいらっしゃるかもしれません。

スマイルイノベーション矯正歯科・新宿の無料矯正相談で行う流れは以下の通りです。
・問診票のご記入
・口腔内写真撮影
・顔写真撮影
・レントゲン撮影(ご希望の場合)
・歯型スキャニング(ご希望の場合)
これらの資料を元に、マウスピース矯正で歯並びが治療できるのかどうか?や、抜歯矯正をした方がいいのかどうか?などについてドクターからご説明させていただきます。
最後にマウスピース矯正トリートメントコーディネーターから概算の費用についてご説明させていただきます。お支払い方法などについても直接ご相談ください。

患者様が色々な矯正歯科医院で歯並びについて相談されたりすると思いますが、先生やスタッフさんとの相性とかもありますのでそれで「よし始めよう」と決められてからどんな感じで治療が始まるのかどこまで進むのか?というのもお話ししていきます。

まず歯型を採ります。
マウスピース矯正もしくはインビザラインの場合は歯型がスキャニングになるんです。口腔内スキャン。iTero (アイテロ)という機械を使って口腔内スキャンを行います。上下で3〜4分程度です。
今まではのお水と粉を混ぜて粘土の様なものでぐにょっとしてねそこから模型を作ってたんですけど、今はマウスピース矯正の場合はスキャンしてデジタルデータにできるのです。
つまりパソコンの中に患者様の歯型のデータが全部入るわけですね
そしてその歯を分析してどこに並べるといいのっていうのを考えていくんですけど、それが普通、多くのインビザライン矯正をされている矯正歯科医院はそうだと思うんですけど、当院と他の矯正歯科医院が何が違うのかっていうのをちょっとお話しします

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スマイルイノベーション矯正歯科・新宿の場合は、これ分析する時に歯型のデータだけじゃなくてこのCTっていうデータね

computerTomographyといってインプラントとか人工歯根のインプラントね

CT絶対必要なんですけども 歯と歯の根っこ、それと骨

そういうのを全部データになってるものがあるんですけど

これをね、くっつけちゃうんですね、連動させます

そうすると歯と骨と歯根が全部一体化されているデータがパソコン上で再現出来ると

これプラスさらにお顔のデータがくっついちゃう

そうすると真ん中のね 正中線どこなのとか

お顔の笑顔のラインに対してどうなのってのは全部分かるので

この全部を連動させたデータ デジタルデータを分析して うちの場合はね

どこに歯を並べていくのっていうのを考えていくと

あと、もう一つ

うちの場合はここに行く前にちょっと噛み合わせが良くないとか

位置が良くないという場合はスプリントというね

顎の位置がちょっとズレてたりする方は

まずそのスプリントを使っていただいて数か月

そこの状態をよくしてから

実際に歯を動かす治療に入っていただくという事をしています

これでいきましょうとOKなりましたら

じゃあこのマウスピースを製作する 

製作して インビザラインの場合ね 海外で製作入りますので

製作されてから日本に到着するのに少し時間がかかります

出来上がって到着したら

到着しましたよってご連絡を差し上げますのでマウスピースのインビザラインの矯正治療が開始されていくと

こんな感じの流れなんですね

まず、このインビザラインね

アライナーマウスピースの矯正でどんな感じで始まるのっていう

これが大きな流れ

うちのクリニックが他の医院さんと少し違うのも

こういうちょっとより深いデータをね

使いながら分析していくというところがちょっと違うところです

なので難しいと言われている治療も

対応できるのはこういうところ

分析力がすごく深くなってくるので

対応ができる理由なのかなっていう風に考えています

最後までご覧いただきありがとうございました

マウスピースで治せない歯並びはありますか?についてお答えします

皆さんごきげんよう。今日はですね、患者様向けのお話をします。

マウスピースで治せない歯並びはありますか?

多くいただく質問です。おそらく、色々な矯正歯科の医院を受信したり、歯医者さんに通っている中で、「マウスピースでは治せないよ」と言われてしまったことがある方もいらっしゃるのではないでしょうか。

自分の歯並びも「マウスピースでは治せない」対象になるのかどうかっていうのが結構心配ですよね!矯正歯科の歯医者さんい行ってみて相談したら「ちょっと難しい・・・」とか、言われると心配になってしまいます。矯正難易度なんてあるのでしょうか?気になりますね。

マウスピース矯正治療で矯正治療だけで治せない、出来ませんよっていう歯並びはどんなものか知りたいですか?

最後までご覧いただくとマウスピース矯正治療だけで出来るのはどこなのかとかマウスピース矯正治療の限界はあるのか?というのが分かりますのでぜひ最後までご覧ください。

>八重歯が気になる、重度のガタガタの方

八重歯がすごい方、結論から言うとスマイルイノベーション矯正歯科・新宿ではよくそのような方が御来院されます。スマイルイノベーション矯正歯科・新宿では、八重歯がすごいガタガタの方で、もし抜歯の治療が必要だったっとしてもマウスピース矯正で治療することが多いです。もちろん、八重歯があるからといって全員の方が抜歯矯正ではなく、抜歯しない矯正治療の方法もありますので、まずは診断が必要です。
しかし、重度のガタガタという歯並びは、難易度が高い場合もありますので、もしかしたら矯正歯科医院によっては「マウスピース矯正では無理、マウスピース矯正では難しい」と言われてしまうことがあるかもしれません。

でもスマイルイノベーション矯正歯科・新宿だったら大丈夫なので、それはもう先生のスキル、症例の難易度、難しい症例でも治せる医院なのかそうじゃないのかによって変わってくるので。諦めずに他の矯正歯科医院の意見も聞いていただくといいと思います。

マウスピースがダメ、ではなくて、先生の知識の量だったり技術量によって変わってくるので本当にそこは一回ダメと言われただけでは諦めないで欲しいです。

>下の歯が内側に1本だけ入り込んでしまっているガタガタの前歯

下の歯が1本だけ中にグーンと入っちゃてる、飛び出てしまっているようなほどガタガタの前歯のこと、ありますよね。矯正歯科では、重度叢生といいます。専門用語で言うと叢生、これも結論から言います。

スマイルイノベーション矯正歯科・新宿だと大丈夫です。
マウスピース矯正で治療することができます。

ただ、他の医院さんだと分かりません。なんでかと言うと歯を並べるスペースをどのように作るか?を考える時には、先生や矯正歯科医院によって考え方が異なるからです。ここにポイントがあります。

どのようにスペースを広げていくのか、こう動かしていくのか それとも抜歯して後ろに下げていくのかとか、抜歯治療が必要になる場合もあるかもしれないということなので、矯正歯科医院の難易度がどれくらい対応できるのかによって変わってきますね

>ガミースマイルって治りますか?

尾島が考えている、ガミースマイルの治し方って5個あります。
専門的な方法は、セミナーなどでお話しています。
これは尾島のYouTubeにも患者様向けの解説があるのでそちらの方も参考にしていただきたいです。

ガミースマイルの治し方は全部で5個あると考えています。 

・1つ目は矯正歯科治療による圧下
・2つ目は歯周治療的な歯肉を切除する方法で、歯間長延長術と言います。歯肉を切除する方法です。
・3つ目はボトックス。これは、全ての方が対象ではありません。笑う時に極度に上の唇が上がってしまう方、これは筋肉の使い方なので、ボトックスを使って筋肉の緊張を取ってあげます。ボトックスは効果は6ヶ月程度なので、定期的に量を確認しながら使うといいです。
・4つ目は上口唇の裏側の粘膜を縫って上りすぎないようにする口唇粘膜縫合術って言うのがあります。これも唇が上に上がりすぎないように調整する方法です
・最後は外科的骨切り術、または外科矯正です。これは、根本の骨格から治す方法です。骨の高さや長さや位置までも、改善することができます。

なんでこんなにいっぱい治療方法が別れるのって思いませんか?

ガミースマイルの改善方法については、また別のブログにも記載しますのでそちらを参考にしてみてくださいね。ガミースマイルでお悩みの方はスマイルイノベーション矯正歯科・新宿にも多くいらっしゃいます。それぞれの方で治療方法が異なります。その方に合った治療方法をご提案しますので、まずは御来院いただくのがいいと思います。

さて、他の歯並びについても考えていきましょう。

>ものすごい下の歯が内側に倒れてしまっている

骨に対して、内側に歯が倒れ込んでしまっている方。歯並びあるあるです。
自分では気づかないことが多いですが、正常な歯並びと比較してみると、「倒れているな!」と気づくことができます。
下の前歯が
舌側傾斜している場合は、どのような方に多いかというと、反対咬合の方、受け口の方が多いです。
もし、歯並びだけの問題で、舌側傾斜をしている場合は、前回のブログでお話した通りで、傾斜移動というのはマウスピース矯正で得意な移動なので、舌側傾斜を改善することもマウスピース矯正でできます。

マウスピース矯正だけで治せない場合があります。
それはどのような場合かと言うと、ものすごく反対咬合の場合、骨格的反対咬合の場合です。下の前歯の傾斜を治せたとしても、上の顎とのバランスで前歯が噛み合わせないくらい、骨のバランスに問題がある場合です。この場合は外科矯正が適応になります。 
骨格的な問題、歯だけじゃなくてすごく下顎がすごい大きいとか。すごい偏位(横にずれているとか)してるとか、そういう場合は骨へのアプローチが必要なので 歯+外科的な骨格的なアプローチが必要と言えます。

 

スマイルイノベーション矯正歯科・新宿でも骨格的不正咬合の方への外科矯正+マウスピース矯正を行っています。まずはご相談してみてください。

インビザラインなどのマウスピース矯正治療はどこの矯正歯科医院でも同じ診断や、結果なんじゃないかと思っちゃたりするんですけど最終的には先生の技術力だったり設計能力だったり診断能力だったり分析力だったりアプローチの仕方だったり、どんだけ知識が入っているのかそれによって差が出ると考えています。

きっとこれは矯正歯科だけではなく、他の治療も一緒ですよね。

他の全部の治療もこの先生はできるけどこの先生はできないとかあるじゃないですか、それと同じですl。歯並びが気になって治したいと思ったらまずはご相談していただいて「ちょっと難しい」と言われたとしてももしかしたら出来る矯正歯科医院もあるかもしれないので、何件かご相談に行くのが良いかなと考えています。

最後までご覧いただきありがとうございました

それではみなさんごきげんよう

↓こちらの動画でも詳しく解説していますので、ご参考にしてください↓↓

 

マウピース矯正で治せる?矯正歯科の歯の移動の種類を解説します

歯並びが気になるけど、マウスピースで治療ができるのか?気になる方も多いです。矯正歯科の歯の移動は実は一種類ではなくてさまざまな歯の移動様式の組み合わせで行われます。

マウスピース矯正治療には、ワイヤー矯正とは異なった特有の得意な移動、難しい移動が存在する。マウスピース矯正治療におけるそれぞれの移動の様式と難易度について解説していきます。スマイルイノベーション矯正歯科ではほぼ全ての歯の移動をマウスピース矯正で行なっていますが、本当に歯並びがマウスピースで治療できるかどうか?は先生のテクニックによっても変わるので、まずは矯正歯科医院にご相談してみましょう。

①近心移動

矯正歯科において、近心移動とは「顔に対して前方に歯を移動させること」です。歯は、顔に対して全てまっすぐに生えているわけではありません。歯はもともとやや近心に傾斜しています。そのため近心移動の力をかけると近心傾斜が進みやすいと言われています。前方に倒れやすい、ということですね。
従って、近心移動は
難易度が少し高く、歯根のコントロールをするためにアタッチメントをつけることが推奨されます。また近心移動をさせるステージングもよく考えることが必要です

「抜歯したスペースに奥歯を前方に移動してスペースを閉じることができますか?」という場合がありますが、これは決して簡単な矯正歯科治療ではありません。歯を前方に移動できるかどうか?はCTや専門的な検査が必要になります。

②遠心移動

矯正歯科において、遠心移動とは「顔に対して後方に歯を移動させること」です。もともと近心傾斜している歯を起き上がらせるイメージで遠心方向に矯正力をかける場合は、遠心移動は比較的マウスピース矯正にとって得意な移動であると言えます。大臼歯の遠心移動でもアタッチメントをつけずアライナーだけで実現することができる場合があります。

遠心移動を上手に利用すれば、歯を抜かないで矯正治療を行うことができる可能性も高まります。マウスピース矯正の場合はワイヤー矯正に比べて歯を抜かない治療が可能と言われている理由は、マウスピース矯正は遠心移動が得意なためと考えられます。
しかし、遠心移動はどのような場合でもできるわけではありません。全員の方が遠心移動できるわけではなく、一番後ろの大臼歯の後ろに、骨があるのかどうか?は、やはりCTや専門的な検査が必要になります。

遠心移動ができない場合は?

遠心移動が解剖学的にできないと診断された場合には、抜歯矯正が必要になることもあります。解剖学的な問題のため、ワイヤー矯正、マウピース矯正に関わらず、歯科矯正の診断として考えられます。

③挺出移動

矯正歯科において、挺出移動とは「噛む面の方向に歯を移動させること」です。上の歯であれば下に引っ張るイメージで、下の歯であれば上に引き出すイメージです。矯正歯科治療では、挺出移動は比較的容易だとされてきました。ワイヤー矯正の場合は得意と言えます。マウスピースではどうでしょうか?

マウピース矯正は取り外しができる装置であり、歯に直接くっついているわけではありません。挺出する方向にマウスピースを設計されているので、歯列から外れやすく、歯に挺出の力をかけにくいと言えます。しかし、工夫をすれば挺出移動もマウスピース矯正でも可能です。難易度は上がりますが、アタッチメントを利用して挺出移動も問題なく行なっています。

④圧下移動

矯正歯科において、圧下移動とは「歯根の先の方向に歯を移動させること」です。上の歯であれば上に押し込むイメージで、下の歯であれば下に押し込むイメージです。

押し込むというとそんなことができるの?と思う方もいらっしゃいますよね。毎日食事をする時、それ以外でも歯を食いしばったり、歯を合わせる機会が多いです。その度に、歯が押し込まれていたら大変なことになります。ですので、歯は元々咬合力によって圧下することがないように垂直的圧下方向にかかる力に対し抵抗力は強くなっています。矯正歯科において、圧下は難しいと言えます。特に、ワイヤー矯正の時には圧下をするためには矯正用インプラントを使ったり、外科的な処置を併用したりしないと難しいとされてきました。

それではマウスピース矯正ではどうでしょうか?マウスピース矯正治療では咬合面をマウスピースが覆っているので咬合力を利用することができます。解剖学的に可能な場合は比較的簡単に圧下することができます。このとき顎の骨に歯が入っていく方向に矯正力をかけるので、骨を分析したうえで、矯正力をかける方向を確認しておく必要があります。

⑤回転移動

矯正歯科において、回転移動とは「歯を上から見た時に、歯軸を中心として回っていること」です。物体を回転させるには、物体に回転中心を置き、端と端それぞれに逆の方向から力をかけることで回転ができます。

この仕組みを理解してマウピースを設計すると簡単に実現が可能です。

ただし歯の形によっては注意が必要です。小臼歯など形態が円形の歯は、マウピピースの中で歯が回ってしまうなど、回転の力をかけにくいのでアタッチメントをつける必要があります。

⑥傾斜移動

マウピースは歯冠全体に矯正力をかけることができるので、傾斜移動は最もマウピース矯正治療の得意な移動方式といえる。
傾いている歯を起こす時には歯根の周りの骨を確認する必要があり、歯根が骨にぶつかっているとそれ以上傾斜移動ができない場合もありますのでCTなどで確認が必要になります。

⑦歯体移動

歯体移動とは歯冠と歯根ともに同一方向に移動する方式です。矯正歯科において、歯体移動は簡単ではありません。歯冠だけではなく、歯根をコントロールするためにアタッチメントが必要となります。

マウピースを歯に装着したとき、すべての歯はまず傾斜移動をはじめます。矯正歯科治療が始まると、やや歯が傾いたように感じる場合があるのはこれが理由です。このときアタッチメントがついていると、歯根は歯冠が移動した方向に遅れて移動してくるという論文が発表されています。
アタッチメントを上手に利用して矯正歯科を行なっていきましょう。

以上のようなマウスピース矯正治療における歯の移動の難易度があることでクリンチェックや歯の移動の順番を決める指標を得られます。なぜなら、得意な移動と苦手な移動を明確にすることで、歯それぞれにつけるアタッチメントや補助装置が必要かどうか判断することができるし、得意な動きを優先したシュミレーションを立てやすくなるからです。クリンチェックや歯の移動の順番をシンプルに考えることができ、マウピース矯正治療におけるプランニングの予測実現性を高めることができます。

スマイルイノベーション矯正歯科ではほぼ全ての歯の移動をマウスピースで行なっていますが、確実に歯を動かすためには検査が必要です。
まずはご相談くださいね。

それぞれの歯の移動をマウピース矯正でどのようにコントロールしているかや、それぞれの移動を組み込んだ症例についての解説も、今後のブログでお話ししていきますね。

それでは ごきげんよう

(*ブログではアライナー矯正をわかりやすくマウスピース矯正と書いています。「アライナー/aligner」とは、歯を動かすためのマウスピースのことを専門用語で言います。)

マウスピース矯正と舌癖の関係についてお話しします

今日の内容を最後まで見ていただくと「舌癖」とは何なのか?歯科矯正と舌癖の関係、マウスピース矯正と舌癖の関係が分かりますのでぜひ最後までご覧ください。

今日は矯正歯科の結果にも関係する患者様向けのお話しをします。
舌癖のお話です。歯科矯正とはとても関わりが深いので重要なお話しです。

まず舌癖とは舌の癖と書きます。
舌癖のメインポイントは何か分かりますか?
日常生活の中で「舌癖あるのよー」って会話聞いたことありますか?
「肘ついてご飯を食べる」とか「音を立てて食べる」とか
そういう癖は周囲からも気づかれやすい癖です。
だけど舌癖は自分もわからないしほかの人も「今舌癖してるね!」なんて気づきにくいものです。つまり自覚がない癖なのです。
自覚がないから治そうという気持ちにならないですし、治しにくい。

舌癖があることで問題があるのでしょうか?

嚥下っていうんですけど お水とか食べ物を食べたり飲む時にごくんって嚥下する時に舌を前方に出してしまう問題があります。
喉には気道と食道という2つの通路があります。気道は肺に行きますね。食道は胃に行きますね。呼吸器と消化器に 分かれてるわけです。分かれているのをどうやって「この空気は食道に行っちゃダメ」「こっちは気道に行って」とか「食べ物とお水は気道に入っちゃうと むせちゃうから食道に行って」というのを分けているのがベロの根っこの部分である 舌根というのが塞ぐ役割をしています。

舌の先端を理想的にはスポットと呼ばれる上顎の部分に当てた状態で舌根だけでゴックンとしてくれるのが理想なんですね。それができなくて先端を前に出して 舌根をあまり使わない状態で嚥下をするのが舌癖です。
年齢が高くなると筋肉が緩んできます。舌根の部分が鍛えられていないためお年を重ねた時に誤嚥性肺炎(お水やご飯を食べようとする時に食道ではなく肺に流れてしまい、詰まりやすかったりする)になりやすかったりします。

矯正歯科とはどのような関わりがあるのでしょうか?

矯正治療で多いのは「開咬」という状態の場合です。

奥歯は噛んでるけど前歯噛んでない状態 開咬というんですけど開咬の人はほぼ100%舌癖あります。元々開咬の方は舌癖があることが多く、歯科矯正で治しました、といっても舌癖が治ってないとすぐ後戻りしてしまうのです。

せっかく治ったのに寂しいですよね。だから矯正治療で舌癖が あるんだなってことを知って開咬の歯科矯正治療をされたらまず舌のトレーニングをしてほしいです。

Myofunctional Therapy マイオファンクショナルセラピーといって筋機能療法というんですね。トレーニングするんですけどマウスピース矯正と共にできますので心配せずに一緒に来て一緒に治していきましょう。舌癖は治せるものなのです。ご安心ください。

マウスピース矯正と舌癖のトレーニングは同時にできますか?

マウスピースはすごくこの舌癖を改善するのにいいんです。何でだと思いますか?まず表側のワイヤー矯正では舌とは関係がありません。裏側に装置が付いてるリンガル矯正でも舌を歯の裏側にドンと当てると痛いですので、「あ、痛い」と思うから舌を丸めるんですよ。つまり舌の先がスポットのとこに行くわけです。リンガル矯正はこの舌癖を治す時にすごく良いです。
ではマウスピース矯正ではどうなのか?というお話をします。

マウスピース矯正もやっぱり薄いとは言いますが、歯の裏側まで覆われています。マウスピースの縁を舌が触ると意識ができますので、歯を舌で押さなくなることが多いです。
場合によってはマウスピースの裏側に出っ張りを作ったりすることもできます。触ると痛いので「舌の位置を 正しくしなきゃな」というふうに気付きやすくなります。

つまり【マウスピース矯正をしながら舌のトレーニングは同時にできます】。

スマイルイノベーション矯正歯科でもマウスピース矯正をしながら同時に舌癖のトレーニングを行います。歯が動いてくるとトレーニングの効果がより実感できる方が多いです。

先ほどお話ししたお歳を重ねた時に多い「誤嚥性肺炎」はとても苦しいんです。肺に水が入ったり食べ物が入ったりすると大変苦しいです。毎回むせちゃうんですね。そうならないようにするために歯科矯正治療をしてトレーニングして治していくのが いいんじゃないかなと考えてます。

舌癖は歯科医院さんに行って治す方が良いですか??

歯科矯正の医院ではほとんどの場合、舌癖のトレーニングを知っていて指導ができると思います。歯科医院の場合でもMFTというトレーニング方法を知っている先生だったり衛生士さんがいると一緒に治してくださるんですけどいろいろな方法があるのでまずは聞いてみてください。
ただ習慣であり、癖なので、それを治すのは時間がかかるし、あとは動機付けってあるんですよ。その動機付けをうまくできるように すると治りが早いですね。

開咬のまま舌癖のトレーニングだけを行なっても、頑張っても効果が現れにくいです。歯科矯正と同時にできるのが効果が高まるコツになります。

今日の内容を最後までご覧いただきありがとうございました

舌癖のトレーニング方法についてはまた別のブログでも記載していきますね。

ごきげんよう

(*ブログではアライナー矯正をわかりやすくマウスピース矯正と書いています。「アライナー/aligner」とは、歯を動かすためのマウスピースのことを専門用語で言います。)

こちらの内容は動画でも詳しくご覧いただけます ↓↓