みなさんごきげんよう、尾島です。今日は患者様向けのお話しをします。
お子さんの矯正治療はいつから始めたらいいのか?みなさん知りたいですよね。
スマイルイノベーション矯正歯科では、初めからアライナー、マウスピース矯正をしない場合があります。その時には、プレオルソという矯正治療方法をおすすめしています。
プレオルソを使うと何が良いのですか?
まずプレオルソというのは、商品名ですね。大塚先生が開発されたものです。
10歳以下のお子さんに使うことが多いです。
“プレ”というのは、「前」という意味で”オルソ”というのは、「矯正」という意味なので、”矯正前の”という意味なんですね。プレオルソというのは、混合歯列期、永久歯と乳歯が混ざっている時に向いているもので5つの効果があります。
1つ目は、咬合誘導をしてくれます。ここに永久歯が生えてきてくださいねという咬合誘導が一つ目の目的です。マウスピース矯正のように、一本一本の歯をしっかり掴むわけではないので、生え途中の歯があっても問題ありません。
2つ目は、舌癖ですね。悪習癖と言って、悪い癖があるんですよ。ベロを出してて前歯が広がったりね。舌はここですよという風に舌のポジショニングを決めてくれるのが入ってるのでこの装置の中に舌癖を治す、つまり開口だったり、お口が閉じにくいのも治してくれるというのもあります。
3つ目は、鼻呼吸ですね。どういう事かというと、これは口輪筋といって口の周りの筋肉を閉じる練習をする事によって、お口が閉じる、鼻で息をする、つまり鼻呼吸のトレーニングをするという効果があります。これも凄く良いですよね。
小さい子で、テレビを見ている時に口がぽかーっと開いている子をよく見ます。これは実は歯並びにも影響すると言われています。口が開いている=口呼吸が癖になってしまうので、よくありません。口を閉じるための口輪筋も緩んでしまうので、小さい頃から治しておくことをおすすめします。
4つ目は、咬合挙上してくれます。小さい時って下顎が小さいんですよ。だから深噛みになってしまいます。ですがプレオルソを入れるとディープバイトを改善、咬合挙上と言いますね。深く噛んでしまっている時があります。何でかというと上顎の骨が先に成長して、下顎の成長のピークって遅いんですよ。それをプレオルソに入れると咬合挙上してくれてそこで歯が生えてきてバイトがしっかり噛んでくるという風になります。
5つ目は、永久歯が萌出するスペースを確保してくれます。乳歯が抜けたりすると対合歯が生えてきたりします。ですがプレオルソは咬合面を覆ってくれているので、つまりこの萌出するスペースを確保してくれているんですよ。
そう思うとプレオルソってどうですか?
夜間のみの使用ですよ。寝てる時だけ付けるんです。
お母さんとお父さんも楽でしょう。あと患者さんも楽ですね。
学校に行く時は装着しなくて良いんです。
だんだん矯正の装置に慣れる練習にもなります。歯の表面に装置が付いたりはしないです。あとやはり虫歯予防効果もありますね。装置が付いてないしアタッチメントも無いのでね。
なのでやっぱりお子さんには凄く良いと思います。
プレオルソとアライナーの違いはなんですか?
アライナーというのは、歯を細かく動かして、ビシッと並べるものですね。
逆にプレオルソっていうのは、アライナーみたいにビシッと並べたりするのは出来ません。
なので目的が違います。
プレオルソというのは”Pre Ortho”矯正前に準備をする物、咬合誘導が主たる目的です。
アライナーというのは”Alignment”つまり歯を並べるのが主たる目的で使っております。萌出途中の歯がある場合には、頻繁にアライナーが合わなくなったり、萌出を止めてしまう可能性もあるので、注意が必要です。
お子様の時にプレオルソをやっておけば、大人になって更に矯正したい時の難易度は下がりますか?
それは下がる可能性があります。矯正前のプレオルソをしていて矯正中にもっと大変なことになっちゃったとなったらやらない方がいいですからね。それをすることによって、本格(成人 / 二期)矯正になった時に患者さんも楽で、お母さんも楽だと思います。なのでいいことは多いですよ。
特に、口腔内に関する悪習癖が取れている状態というのは、矯正治療をする時にとても重要です。
舌の位置だったり、鼻呼吸についてが、自然とできている状態にしておくことで、綺麗になった歯並びも長持ちすると言えます。
プレオルソ、子供の歯列矯正は何歳ぐらいから検討した方がいいんですか?
まず混合歯列期っていつかというと6歳ぐらいからなんですよ。下顎の前歯が生え変わってくる時ですね。上顎の前歯が7歳とかですね。
反対咬合だったら、すぐプレオルソだったりとかね。
6~7歳ぐらいから少しずつ始めるのがいいんじゃないかなと思います。
お子さんの成長は個人差が大きいです。ですのでまずは定期検診から始めて、ここぞという時に矯正治療が始められるように準備しておくことがいいのではないかと思います。当院でも決して全員の患者様が6歳とか7歳とかからは矯正治療をスタートしませんし、おすすめもしません。この頃は定期検診をして、歯磨きの練習とか、歯医者さんに慣れるのがおすすめです。なのでお母さんが矯正治療をしていると良い教育になります。お母さんの矯正治療の診察の時に一緒に連れてきていただくと、まずはイスに座ったり、写真を撮ったり、慣れていくと「自分もいつか歯並びを綺麗になるようにするんだな!」と気づいてくれたりします。
決して早い時期の矯正治療が良いわけではないので、まずは矯正専門の歯科医院にて診察をしていただくと良いと思います。
最後までご覧いただき、ありがとうございました。
それでは皆さんごきげんよう。
インビザラインあるあるYoutube ▶️『 マウスピース矯正治療を始める前のプレオルソの5つの効果とは!』動画でもご覧いただけます