インビザライン矯正治療後の後戻り対策について

ごきげんよう。尾島です。
今日は「インビザライン矯正治療後の後戻り対策について」のお話をします。特に前歯の矯正治療を行った方へのアドバイスが盛りだくさんですので、ぜひ最後までお読みください。これからマウスピース矯正治療を始める方にも、知っておいていただきたい内容です。

まず、「後戻り」とは何かから始めましょう。これは、歯が移動した後に元の位置に戻ろうとする現象のことです。人間の体は、元の形状や位置を記憶しているため、治療後に時間が経過すると歯が初めの状態に戻ろうとします。これは、歯と骨をつなぐ周りの繊維や骨組織が原因です。
後戻りは、矯正装置の種類に関わらず、全ての矯正治療に共通しています。ワイヤー矯正でも、裏側矯正でも、マウスピース矯正でも、同じように「後戻り」について考える必要があります。

①固定装置「リテーナー」の使用
後戻りを防ぐために非常に重要なのは「固定装置」、専門的には「リテーナー」と言います。これは、治療後の歯の位置を保持してくれます。マウスピース型、ワイヤー型、裏側支持型など、どの種類の装置を使用しても、必ずリテーナーを利用して新しい位置に歯が固定されるようにする必要があります。

②親知らずが原因のことも
また、後戻りの一因としては「親しらずの成長」も影響を及ぼすことがあります。20歳前後から生え始める親しらずは、時に他の歯を押して歯並びを崩すことがありますので、適切な時期に処置を行うことが推奨されます。
矯正治療は親知らずを抜歯しなくてもできる場合がありますが、矯正治療後の後戻りを防止するためには親知らずを抜歯した方がいいことが多いです。年齢や、親知らずのある場所や方向などによっても異なりますので、チェックしてもらいましょう。

③舌癖などの悪習癖もチェックしましょう
次に、「舌の癖」が歯並びに与える影響です。この癖が歯に力を加え続けると、歯が動いてしまうことがあります。このため、マイオファンクショナルセラピー(MFT)を利用して舌のトレーニングを行うと良いでしょう。

リテーナーの使用期間はどのくらいまで?
最後に、リテーナーの使用期間についてですが、最低限、アクティブに歯を動かした期間と同じだけリテーナーを使用することが必要です。理想的には、夜間就寝時にリテーナーを使用し続けることで、歯が動かされた新しい位置を保持しやすくなります。夜間にマウスピースをすることで、歯軋りによる歯が欠けたり、壊れたりすることを防止することもできますので、夜間のマウスピース装着がおすすめです。

今日のブログではマウスピース矯正治療後のケアについて有益な情報を提供できたと思います。
それでは、次回のブログでお会いしましょう!

本日の内容は動画でもお話ししています

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美しい笑顔は、第一印象を大きく左右します。しかし、歯がガタガタだったり、出っ歯だったりすると、笑顔に自信が持てないこともありますよね。そんな悩みを解消するため、当クリニックでは一人ひとりに合わせた矯正治療を行っています。でも、「矯正治療って何から始めればいいんだろう?」と思う方も多いですよね。

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インビザライン矯正治療の治療の流れ

インビザライン矯正治療を始めたい!という患者様向けに治療の流れをご説明します

1. 矯正相談 / 初診カウンセリング

基本的にはクリニックに御来院していただきご相談していただくことをお勧めします。スマイルイノベーション矯正歯科では、初診に3つの資料を撮らせていただきます。

・口腔内写真
・顔写真
・レントゲン写真(ご希望の場合)

その他
・CT撮影(オプション)
・顎関節診査(必要な場合)

これらの資料を元に、当院でどのように治療を行うことができるかについてご説明させていただきます。
担当の矯正トリートメントコーディネーターがおりますので、先生に直接聞きにくいことや、費用面についてもお気軽に聞いていただけます。

・矯正治療が必要なのかどうか?
・マウスピース矯正で治療が可能なのかどうか?
・どのような治療方針になるか?抜歯が必要なのかどうか?
・親知らずはどうすればいいのか?
・治療にかかる費用 / 治療期間

これらについてドクターとトリートメントコーディネーターからご説明させていただきます。ただしここではあくまで精密検査前の、おおよその治療プランと費用の説明になります。

2. 矯正治療のための精密検査

追加で資料を撮らせていただきます。

・口腔内スキャニング(iTero)
・歯周検査 / う蝕診査(クリーニング含む)
・CT撮影
・口の動きの動画撮影
・顎関節診査
・レントゲン撮影(セファロ撮影)
・MRI撮影(必要な方のみ撮影を依頼させていただきます)

精密検査の時間は60分程度になり、前後のご説明を合わせて90分程度予定していただければと考えております。

3. クリンチェックによる、治療計画のご説明(ご希望の場合)

精密検査から2〜4週間後、治療計画が出来上がります。治療計画が作成される時間は患者様によって異なります。抜歯するプランと抜歯しないプランを作成したり、他にも何プランが作成する場合には時間がかかります。

クリンチェックというソフトウェアを使用して、インビザライン社とドクター間で何回もやり取りをして治療計画を作成します。
シミュレーションを患者様にご説明させていただきます。

*治療計画をドクターにお任せいただく場合はこのご説明は、インビザラインスタート時に同時にさせていただきます。

4. インビザラインスタート

治療計画が決定してから約2週間後、インビザラインのマウスピースが海外の工場から当院に到着してからご予約となります。

ついに1枚目のインビザラインを装着する日になります。

・マウスピースの着脱練習
・インビザラインの進め方の説明(スタートブック冊子を使いながら)
・装着した状態の口腔内写真撮影
・OrthoComm(オルソコム)アプリの登録(ご希望の場合)
・アライナー交換スケジュールのメール登録
・次回のご予約

となりますので、30〜40分程度の診療時間となります。

OrthoComm (オルソコム)

スマイルイノベーション矯正歯科の専用アプリをご用意しています。
患者様のスマートフォンと同期して、今までの写真、レントゲン、アライナー交換カレンダー、コンプライアンスなどをアプリ上で確認していただけます。
お子様のインビザライン治療の場合は、ご家族のスマートフォンにアプリを入れていただければ、通院に一緒に御来院しなくてもクリニックで撮影したお写真を確認していただけます。

5. 定期チェック

インビザライン矯正がスタートしたら、まずは1ヶ月ご使用していただきます。
通常は7日に1回マウスピースをご自宅で交換していただきます。
交換の際には通院は必要ありません。ご自宅でマウスピースの番号順に進めていただきます。

通院間隔は患者様の状態によって異なります。矯正治療開始してすぐは、歯の動きの状態を確認したいので短い間隔(1ヶ月ごと)で御来院していただくことが多いです。

6. アタッチメント装着

アタッチメントとは、歯の表面に樹脂の突起を装着します。インビザライン矯正の場合はほとんどの患者様で必要になります。

当院ではアタッチメントの装着は、1枚目からではなく、1ヶ月後から装着することが多いです。1枚目から装着すると、取り外しがとても大変だったりします。そのため途中から装着させていただくことが多いです。

アタッチメントを装着する診療時間は10分程度です。
前後のご説明を含めて20〜30分程度の予定を見てください。

アタッチメントを装着する前には歯の表面をクリーニングします。
表面をツルツルにしてから、専用のボンドを使ってアタッチメントを装着します。アタッチメントの色は白いので、目立ちません。
装着後には形態を磨きます。

アタッチメントについては、また別のブログでも解説させていただきますね。

7. IPR(ディスキング)

IPRとは、歯と歯の間を研磨して隙間を作ることを言います。IPRは、インビザライン矯正治療ではよく行われます。IPRを行うタイミングは患者様の歯並びの状態や治療計画によって異なりますが、治療の後半でよく行われます。

歯並びが良くなってくると、歯と歯の間の歯肉側にはブラックトライアングルという隙間ができる場合があります。その隙間をできるだけ埋めるためにIPRをしてより隙間を埋めたり、上下の正中を細かく微調整する時にはIPRが必要な場合があります。

当院で行うIPRは、0.2〜0.4mm 程度です。1箇所がそのくらいですので、それぞれの歯にとってはその半分と考えてください。歯に影響しにくい範囲で行っていきます。クリニックによっては、0.5mm〜1.0mm くらいIPRを設定する場合もあるようですが、当院では天然歯(神経が生きている歯)の場合はIPR をそこまで多く行いません。被せ物や神経がない歯の場合は、歯を削っても問題がありませんので多めに設定する場合があります。

IPRは基本的に痛みがありませんのでご安心くださいね。

8. 矯正用ゴムかけ(エラスティック)

インビザライン矯正治療の途中には、矯正用のゴム(エラスティック)をかける場合があります。これは、歯の表面にボタンまたはフックを装着して、ゴムをご自身でかけていただく方法になります。

色々な目的でゴムを使用することがあり、使用が必要かどうかは歯の状況によって異なります。当院では半分くらいの方がインビザライン矯正治療でゴム掛けを使用していただいてます。

ゴムかけのタイミングは治療によって異なります。必要な場合はドクターからタイミングについてご説明させていただきます。

ゴムのサイズは何種類かあります。ご自身でかけていただくのですが、そこまで難しくありません。慣れれば鏡を使わなくてもゴムをかけられるようになります。ゴムは毎日交換していただきます。そのため、最初のタイミングで袋でお渡しします。

9. リファインメント / 再スキャニング(口腔内スキャン)

ある程度治療が進んだ時に、再度歯型を撮らせていただくことがあります。
これをリファインメントと言います。

当院では、お一人の患者様のインビザライン矯正治療で4回以上歯型を撮らせていただくことも多いです。まだマウスピースが残っているのに、なぜ歯型をまた撮るの?と思うかもしれませんが、これがより綺麗に仕上げてクオリティを上げるために重要になります。

治療が一番初めに立てた治療計画通りに進んでいるか?を確認するためにも歯型を取ることがありますし、万が一治療にズレが生じている場合、早めに軌道修正ができるように診療を心がけています。

マウスピースがはまっていて、順調に進んでいるように患者様が考えていても、細かい部分を見逃しません。そのため、やはり定期的な診療がとても重要と考えています。

10. 治療の仕上げ、微調整

さて、治療が進んで最終の仕上がりについて、チェックしていきましょう。

矯正治療だけでは治せないものに、以下のものがあります。
・歯肉のライン
・歯の形態、大きさのバランス
・被せ物の形態
・口の開き方、笑い方
・歯の色、歯肉の色

などです。他にも矯正治療だけでは治せないものには骨格的な問題も含まれます。

先ほど挙げた、歯の形態や色については、最終的に形態修正やホワイトニングが必要になる場合があります。これらについては別途費用が必要になったり、専門のクリニックをご紹介させていただく場合があります。歯肉のラインについても歯肉形成をして整えたりすることができる場合もあります。

どのように仕上げるかどうかは、その時にドクターと相談していただけますのでご安心ください。

11. 保定、リテーナー

矯正治療では、ワイヤー矯正でもマウスピース矯正でも必ず保定期間が必要になります。どの装置で矯正治療をしたら歯並びが戻りやすいとか、そういうことはありません。その装置で矯正治療をしても歯が戻る可能性はあります。

特に、矯正治療を行っていた期間と同じ期間は歯が戻りやすい時期です。

2年間歯を動かしていた場合は、治療が完了してから2年間は油断禁物です。

当院では保定はマウスピースで行っていきます。

インビザライン矯正中は20時間マウスピースを使用しますが、保定期間では、15時間、12時間、10時間、夜間のみ、というように、徐々に使用時間を減らしてマウスピースを使用していただきます。

できるだけ長い期間、使用していただた方が後戻りしにくいです。
同時に、後戻りする原因についても考えていきましょう。

・親知らずが残っている
・古い被せ物がそのまま残っている(ちゃんと噛めていない)
・舌癖などの癖が残っている

これらは後戻りの原因としてよく挙げられる問題です。
マウスピースをずっとしていても、これらの問題が残っていると歯がずれやすいので、原因と向き合うのも重要なことです。

一緒に頑張っていきましょう。

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最後まで読んでいただきありがとうございました。