マウスピース矯正治療に年齢制限はありますか?

40代歳以上の方でも大丈夫

「もう遅い」なんてありません – 大人の矯正治療について

「出っ歯が気になるけれど、40代で矯正治療なんて遅すぎるのでは?」

そんな不安をお持ちの患者様から、よくこのようなご相談をいただきます。今日は、矯正治療専門の歯科医師として、大人のアライナー矯正治療(マウスピース矯正)について詳しくお話しいたします。


年齢は関係ありません!

まず最初にお伝えしたいのは、矯正治療に年齢制限はないということです。

「矯正は若い人がするもの」というイメージをお持ちの方も多いかもしれませんが、それは昔の話です。現在では、40代、50代、60代で矯正治療を始められる方がたくさんいらっしゃいます。

実際に、当院でも多くの大人の患者様が理想の歯並びを手に入れられています。年齢を理由に諦める必要は全くありません。


本当に重要なのは「骨の状態」

矯正治療で最も大切なのは、移動させる歯の周りに十分な骨があるかどうかです。

骨の状態が良好であれば

  • 年齢に関係なく歯は動きます
  • 安全に矯正治療を行えます
  • 理想的な歯並びが実現できます

年齢よりも、お口の中の状態の方がずっと重要なのです。まずは検査を受けて、ご自身の骨の状態を確認してみませんか?


アライナー矯正なら移動量を細かく調整

大人の矯正治療では、どのように歯を動かすかが特に重要になります。

アライナー矯正の利点

  • デジタルソフトを使って、歯の移動量を細かく調整できます
  • 一度に大きく動かすのではなく、少しずつ優しく移動
  • 歯や歯茎への負担を最小限に抑えられます
  • 痛みや不快感が軽減されます

大人の歯は子供に比べて動きにくいため、このような細やかな調整ができるアライナー矯正は理想的な選択肢です。


抜歯矯正のメリット – 実はシンプルで負担が少ない

「抜歯」と聞くと不安に感じるかもしれませんが、実は出っ歯の治療では抜歯矯正の方が有利な場合もあります。(患者様の状況により診断が異なります)

抜歯矯正のメリット

1. 治療がシンプルになる

  • 抜歯によってスペースができるため、歯の移動が単純化
  • 複雑な動きが不要になります

2. 歯への負担が軽減

  • 移動距離が短くなるため、歯にかかる力が少なくなります
  • 痛みや不快感が軽減されます

3. 確実な結果が期待できる

  • 十分なスペースがあるため、理想的な位置まで確実に移動可能

非抜歯矯正のリスクを知っておきましょう

一方で、出っ歯の矯正において、抜歯を避けた非抜歯矯正では、以下のような課題があります:

必要な歯の移動

遠心移動(奥に動かす)

  • 歯を遠心(奥)に移動させる必要があります
  • 遠心側に十分な骨があるかが重要な条件

側方拡大(横に広げる)

  • 歯列を側方(横)に広げる治療
  • 頬側の骨の厚みが十分必要

注意すべきポイント

  • これらの移動には骨の量と質が重要
  • シミュレーション上では動くように見えても、実際に骨があるかどうかを正確に診断する必要があります
  • 40代以上では骨の状態をより慎重に評価する必要があります
  • 歯周病が進んでいたり、女性の場合は骨粗鬆症が進行しているなどの理由により骨が少なく場合があります
  • 無理な移動は歯茎や歯肉の退縮や歯の負担増につながる可能性

あなたに最適な治療法を一緒に見つけましょう

矯正治療の方法は一つではありません。患者様お一人お一人の:

  • お口の中の状態
  • 骨の量と質
  • ライフスタイル
  • ご希望や目標

これらすべてを総合的に考慮して、最適な治療計画をご提案いたします。

*スマイルイノベーション矯正歯科では、精密検査(55,000円)にて診断させていただきます


まとめ:今からでも遅くありません

  • 年齢は矯正治療を諦める理由にはなりません
  • 重要なのは骨や歯の状態です
  • アライナー矯正では歯に負担の少ない治療が可能な場合があります
  • 抜歯矯正は実はシンプルで負担の少ない選択

40代以上の方こそ、経験豊富で慎重な治療計画が重要です。まずはお気軽にご相談ください。理想の笑顔を実現するお手伝いをさせていただきます。


「もう遅い」と諦める前に、まずは一度ご相談ください。きっと新しい可能性が見つかります。

本日の内容は、以下の動画でもご覧いただけます

アライナー素材の違いで歯を動かすための矯正力はどう変わる?

みなさんごきげんよう、尾島です
本日はアライナーの種類によって、矯正力がどう変わるのか?
それによって患者様にとっては何が違うのかについてお話しします

従来品と形状記憶アライナーの比較

2つのアライナー素材について

歯科矯正で使用されるアライナーには、主に2つの種類があります:

熱可塑性アライナー(従来タイプ)

  • 一般的なプラスチック素材を熱で成形したもの
  • 多くの歯科医院で使用されている従来の方法

形状記憶アライナー(新しいタイプ)

  • 体温で形が変わる特殊な素材を使用
  • 最新の技術で作られた新しいタイプのアライナー
  • 3Dプリンターで直接製作されるマウスピース

矯正力の大きな違い

上のグラフをご覧ください。同じ0.3mmだけ歯を動かす場合の矯正力を比較したものです。

アライナーの種類 必要な矯正力 比較
熱可塑性アライナー(従来品) 15.04N 約9倍強い
形状記憶アライナー(新タイプ) 1.57N 基準値

驚くべきことに、形状記憶アライナーは従来品の約9分の1の力で、同じだけ歯を動かすことができます。

この違いが患者様にとって何を意味するか

痛みの軽減

  • 弱い力で歯を動かすため、痛みや不快感が大幅に軽減されます
  • 装着時の違和感が少なくなります

より安全な歯の移動

  • 過度な力をかけないため、歯や歯茎への負担が少なくなります
  • 歯の根っこや周りの組織により優しい治療ができます

快適な治療体験

  • 強い圧迫感がないため、日常生活への影響が最小限になります
  • 食事や会話時の不快感が軽減されます

なぜこんなに違うのか?

従来の熱可塑性アライナー

  • 硬いプラスチック素材のため、歯を動かすのに強い力が必要
  • 一度作られた形から変化しないため、力が一定

形状記憶アライナー

  • 体温以上の温度で柔らかくなる特殊素材
  • 口腔内(体温)で記憶された形態に力がかかる
  • 歯の動きに合わせて徐々に形を変えるため、効率的に力を伝える
  • 必要最小限の力で最大の効果を発揮

まとめ

形状記憶アライナーは、従来品と比べて:

  • 約9分の1の力で同じ効果
  • 痛みや不快感の大幅な軽減
  • 歯や歯茎への負担が少ない
  • より快適な矯正治療

を実現する画期的な技術です。患者様にとって、より楽で安全な歯科矯正治療を受けていただけます。


矯正治療に関するご質問やご相談がございましたら、お気軽にスタッフまでお声かけください。

本郷さくら矯正歯科でアライナー矯正を導入したのが2006年です。その頃からすでに20年が経過しようとしていますが、導入当初に比べると、今のアライナー矯正治療は格段と進化しています。

「マウスピース矯正では治療できない」と他院で言われてしまうこともまだまだありますが、結局は先生の技術次第、ということです。「マウスピースでは治せない」わけではなく「その先生はマウスピース矯正ではなく他の矯正方法を薦める」という意味です。ですので、もし他院で「マウスピース矯正では難しい」「マウスピース矯正では治せない」と診断された場合でも、他のクリニックでの意見も聞いて見るといいかと思います

マウスピース矯正治療ができるかどうか?
まずはクリニックにご相談ください。

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スマイルイノベーション矯正歯科の無料矯正相談
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平日:11:00〜13:00 / 15:00〜19:00
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ご予約お待ちしております
https://smile-i-ortho.jp/form/consultation/

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形状記憶アライナーの効果が出る時間について

皆さんごきげんよう、尾島です
本日は、形状記憶アライナーについてのお話しです
形状記憶アライナーは3Dプリンターで直接アライナーをプリントして製作される世界でも新しい技術で製作されたアライナー矯正です

<新しいアライナー矯正の技術をわかりやすく解説します>

形状記憶アライナーの特徴

形状記憶アライナーは、Graphy社が開発した画期的な歯科矯正装置です。この装置の最大の特徴は、体温(37度)で自動的に形が変わることです。

<どのように変化するの?>

下の画像をご覧ください。形状記憶アライナーが時間とともにどのように変化するかを示しています。

装着直後(0分)

  • アライナーは平らな状態(形状回復率:0%)
  • まだ歯の形に合っていません

装着から5分後

  • アライナーが約82%まで本来の形に戻ります
  • 歯への適合がかなり良くなります

装着から60分後(1時間後)

  • アライナーが約96%まで本来の形に回復します
  • 歯とアライナーがほぼ完全にフィットした状態になります

画像からも分かるように、時間が経つにつれてアライナーがどんどん歯の形に近づいていく様子がはっきりと見て取れます。

<従来のアライナーとの違い>

従来のアライナー

  • 装着時から形が変わらない
  • しっかりとフィットさせるために「アライナーチューイ」という器具で歯に押し付ける必要がある
  • 患者様がご自身で力を加えてフィットさせる作業が必要
  • 硬さがあるため、装着時に多少の痛みが加わります

形状記憶アライナー

  • 時間が経つにつれて自動的に歯にフィットする
  • アライナーチューイなどの器具を使う必要がない
  • 装着するだけで、体温により自然にぴったりと合うようになる
  • 装着時にお湯を使うことで形状を柔らかくできるので、装着時独特の痛みが少ないです

患者様にとってのメリット

  1. 装着が簡単:特別な器具を使わずに、そのまま装着するだけ
  2. 快適性の向上:時間とともに自然にフィットするため、違和感が軽減
  3. 手間の軽減:毎回アライナーチューイで押し付ける作業が不要で、痛みが少なく着脱できます
  4. 確実な効果:96%の高い適合率(論文参照)で、しっかりと歯を動かすことができる

まとめ

形状記憶アライナーは、体温という自然な熱を利用して、患者様の負担を軽減しながら効果的な歯科矯正を実現する革新的な技術です。従来の方法と比べて、より快適で簡単な矯正治療を受けていただけます。


ご不明な点やご質問がございましたら、お気軽にスタッフまでお声かけください。

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高性能3D プリンターの登場はマウスピース矯正の常識を大きく変えた

デジタルテクノロジーの進化は、アライナー矯正治療の進化に大きく貢献したと考えています。とくにこの数年、シミュレーションソフトや3D プリンターの技術が大きく進化し、そしてアライナーの新素材・形状記憶アライナーの登場でアライナー矯正治療は次の世代へと進化が進んでいます。

高性能3D プリンターの登場

 3D プリンターは矯正治療の分野において当初は歯型模型のプリントのみの使用目的でした。その模型より製作されるリテーナーの2つが 3D プリンターの矯正治療分野における使用用途でした。そして、模型プリント製作も 当初は2〜10時間かかっていた。メーカーによっては1日かかるものもありました。

しかし、テクノロジーの進化により、3Dプリント時間の短縮と多数プリントが加速しました。その結果、外注型のアライナー(第3世代)から内製化のデジタルインハウスアライナー(第4世代)の時代が始まりました。

高性能次世代形状記憶アライナーの登場

スマイルイノベーション矯正歯科でも、2016年くらいから3Dプリンターを導入して、保定用マウスピース(リテーナー)用の模型を3Dプリントしていました。
石膏模型に比較して、3Dプリンターの模型は、操作性がよく、壊れにくい。石膏模型はすぐ割れるので扱いに気を使います。
また、万が一壊れた時にも再度3Dプリントできるという安心感があります。石膏模型は壊れたら、再度患者様をお呼びして、歯型から、、ということになるので大変です。

ですが、模型を作ってから、熱可塑性のマウスピースシートをプレスしてマウスピースを製作すると、その後模型は必要なくなります。多くの模型が破棄されていました。

3Dプリンターで直接マウスピースをプリントできたらいいのに、と誰もが考えていたと思います。そしてそれが2019年、ついに発表されました。

2019 年に Graphy が 3D プリンターから直接アライナーをプリントする新素材「3D Printable Shape MemoryAligners」を開発し、公開されました。その後、世界特許を所得し、すぐに世界展開がはじまりました。日本では 2024 年 1 月に薬事承認が得られました。

この技術によって、模型のゴミが出ない、という何とも環境に優しい3Dプリンターによるマウスピースの製作が可能になったのです。

形状記憶アライナーについては、今後もこのブログで解説していきます。

マウスピースに「形状記憶」機能が付いたらどうなるのか?

近年、数ある矯正装置の中でも世界で注目されているのは3Dプリンターで直接マウスピースをプリントしてできる「形状記憶マウスピース(シェイプメモリーアライナー)」でしょう。

形状記憶マウスピース(シェイプメモリーアライナー)は、2019年(世界デンタルショー / 2019年3月ドイツにて)に登場しました。韓国のGraphy社が(社長:Mr. Un-seob Sim)開発し、発表されました。

3Dプリンターで模型を作らずに直接マウスピースをプリントする技術と言うだけでも新しい技術で、多くの企業がその開発に力をかけていました。ですが、なかなか口の中で着脱ができ、矯正力をかけられるようなマウスピースが3Dプリンターで直接プリントすることはできませんでした。しかし、Graphy社は、形状記憶機能までつけて、マウスピース用の材料を発表したのです。

矯正治療と形状記憶の関係

矯正治療で従来から使われるワイヤーにも「形状記憶」が用いられていました。氷水で冷やすと柔らかくなり、口の中の温度で固まる「Ni-Ti ワイヤー」と呼ばれるものです。多くの矯正の先生が今現在も使っています。矯正治療は、このNi-Tiワイヤーの登場で大きく変わりました。

形状記憶がマウスピース矯正に加わると

Graphy社の開発した材料で作られたマウスピース「形状記憶マウスピース(シェイプメモリーアライナー)」には、形状記憶機能がついています。

従来のマウスピースと形状記憶マウスピースの違い『アライナージェネレーション(クインテッセンス出版)』尾島賢治著 P330 より抜粋

矯正力の効果時間
熱可塑性素材と比較して持続的な矯正力にて歯の移動を行う

矯正力の強さ
熱可塑性素材と比較して優しい矯正力(約1/9)で同じ移動が可能(P334、図3-1G 参照)

アライナーの適合力
熱可塑性素材と比較してアンダーカット部のブロックアウトが少なくて良いので適合が高い

④歯との適合性
熱可塑性素材のプレスによる製作とプリンティングによる製作の違いにより歯と適合が良い

装着の方法
熱可塑性素材はチューイ等を使用して噛み込むことで歯に適合させるが、形状記憶素材はお湯に入れてアライナーが軟化後に口腔内装着して時間経過すると適合する

と言うことで、まとめると今でのマウスピースに比べて歯の動きに最適であると言えます。

詳しくは患者様向けシェイプメモリーアライナー.com サイトにて

▶️ シェイプメモリーアライナーの無料矯正相談はこちら

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スマイルイノベーション矯正歯科の無料矯正相談
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